動物園よもやま話J/98-11-10
飼育調整係の細田孝久さん


動物園の仕事というと飼育係のおじさん(最近は、おねえさん?)しか普通思いつかないと思いますが、私はそのさらに裏側の飼育調整係という係りで仕事をしています。
ここには餌班と動物班があり、私は動物班に属します。
園内の飼育動物のデータを集計してまとめたり(何が何頭いて、いつ生まれたかなど)、
他の動物園との動物のやりとりを行ったり、ワシントン条約などの許可をとったり、その他様々な雑用を仕事としています。

インドサイの飼育担当から園内の異動で飼育調整係へ移って3年半が過ぎ、
今回新たなインドサイ導入のため、スイスのパーゼル動物園へ行ってきました。
大型の動物を運ぶ場合、随行員が必要との航空会社の規則によるものです。

寄贈してもらったインドサイは、今年11月で2才になるオスの「ター」という名のサイで、
まだ子どもながら体重は約11OOsあります。
パーゼル動物園からドイツのフランクフルトまでは、特大のトラックで5時間かけて運び、
その後は貨物便の飛行機に乗せて約18時聞かけて東京まで運ぴました。
北極圏の上を飛ぶ大きなジャンボジェット機に、
生き物は乗務員3人と「ター」と私しか乗っていないと思うと、何か不思議な気分でした。

途中何度か暴れて輸送箱がガタガタ揺れたのですが、
その度にニンジンやバナナを与えて落ち着かせました。
10月8日の朝には、無事サイ舎に収容でき、
多摩動物公園では3年ぶりのインドサイのお目見えとなりました。