動物園よもやま話L/1999.06.08

北園飼育係長の井田さん


5月15目午後10時頃、1頭のキリンが搬入されました。
約58時問の長旅の終わりです。

名前はキリオで、「沖縄こどもの国」で飼われていた
体高3.3m、首を伸ばすと4.5mもある立派なオスです。
輸送には動物園から私を含めて2名が付き添いました。

2人は11目にこどもの国に出向き、
あらかじめ届けられていた箱の高さを、限度いっぱいの3.5mまで高くする作業を行ないました。

キリオは多摩では輸送経験のない大きさのキリンです。
そのため、考えられる限り箱を補強し、窓の大きさも出した首が自由に振れないように幅70cm、高さ1mと制限しました。

一番の問題はキリオを箱に入れてから「箱よりも1mも上に出てしまう頭をどうやって下げさせ、窓から首を出させるか」でした。

それについては残念ながら文字では上手に表す事はできません。
ただ、経験に裏打ちされた「気合とタイミング」が大事と言えるかも知れません。

何とか綺麗な輸送姿になった「キリオ」は13日午後4時にこどもの国を出発しました。

那覇の港の岸壁で2時問ほど積み込みを待った時、後ろのもの音に驚き、首を出している小さな窓から体を出そうとして、箱の後ろが30cmほど持ち上がりました。
ヒヤッとした場面はその一度きりで、後はキリオの性格に助けられ、天侯にも恵まれて、無事に多摩まで帰って来ることができました。